国民文化祭とは?地方で行われる国民文化祭を検証

国民文化祭とは?

文化イベント

国民文化祭は全国から参加者が集結して行う、演劇と吹奏楽や芸術作品を発表する文化のイベントです。

一般的には国文祭の略称で知られていて、文化の国体と表現される場合もあります。1977年から開催が始まった全国高等学校総合文化祭に対抗したもので、一般団体が全国規模で参加する文化祭として誕生しました。

提唱者は当時文化庁長官を務めていた作家の三浦朱門氏で、文化庁と東京都の共済という形によって、1986年の第1回大会が開催されています。以降は毎年各県の持ち回りで開催が行われていますが、開催地の選定が難航する事態になっていて、2016年からは開催費用の削減案が浮上している状況です。

また、2017年以降は全国障害者芸術・文化祭と合同開催の形を取っています。国民文化祭は開会式に始まり、大規模なアリーナやホールでオープニングフェスティバルが行われます。

国民文化祭の歴史

第1回には皇太子殿下が出席していて、1993年のご成婚後には皇太子妃も同時出席しました。皇太子妃が体調を崩してからは、皇太子殿下が単独で出席していますが、2019年の天皇即位後も続けて出席を行う予定です。

現在においては、全国植樹祭に国民体育大会や全国豊かな海づくり大会と並び、四大行幸啓の1つに数えられます。開会式は開催地からNHKによる生中継が行われ、その後全国放送で編集版が放送されるのが通例です。放送時間は45分程度ですが、夜間開催の2017年なら大会は時間の都合で生放送が省略されました。

文化祭の開催地

国民文化祭では他にも、フィナーレの閉会式が国文祭の締めくくりとして、重要な位置づけとなっています。開催地は第1回大会の東京都NHKホールを始めとして、第2回大会の熊本県立劇場や第3回大会の兵庫県、神戸文化ホールと続きます。

以降も埼玉会館や愛媛県県民文化会館に、千葉県文化会館と金沢市観光会館など、全国各地の様々な施設で大会が開かれることになります。更に、岩手県民会館と三重県総合文化センターや木県総合文化センターに、富山県民会館や香川県県民ホールと大分県立総合文化センターも会場となっています。

文化祭の開催日

開催日はその年によって異なりますが、毎年10月から11月に開催され、多くの場合は約10日間に渡って様々な祭典が繰り広げられます。稀に1月や9月開催の年もありますが、全体的には秋の10月や11月に開催が行われるケースが殆どです。約2ヶ月にわたる、徳島県のアスティとくしまで開催された第27回大会や、1月から翌11月までと長期開催の山梨県第28回大会など例外はあります。

近年は、2014年に秋田県立武道館で開催された第29回大会が約1ヶ月、第32回大会の奈良県大会は約3ヶ月と、開催期間のばらつきが見られます。北海道や沖縄ではまだ開催実績がありませんが、徳島県は2007年と2012年に2回開催しています。2019年は新潟県、2020年は宮崎県の開催予定で、2021年は和歌山県が内定していますが、開催される主要会場はまだ未定です。

2019年の新潟文化祭
出典:文化庁公式ホームページより

文化祭の内容について

このように、国民文化祭は毎年異なる地域で開催されていて、会場や開催期間は毎回異なりますが、内容的には開催年が違ってもほぼ共通です。その気になる内容としては、能楽と合唱や吹奏楽の祭典に、マーチングバンド・バトントワーリングとオーケストラ、そして大正琴の祭典などがあります。小倉百人一首かるた競技全国大会もそうですし、メディア芸術祭と現代劇の祭典やオペラの祭典も開かれます。

いずれもスケールがあって見応え抜群ですが、全国からの参加者は皆気合が入る真剣さです。加えて、洋舞フェスティバルやダンススポーツフェスティバルとシンポジウムに、国際交流フェスティバルと少年少女合唱の祭典、郷土芸能の祭典も開催されます。

全国吟詠剣詩舞道祭は邦楽の祭典と呼ばれ、和太鼓の祭典や少年和太鼓の響演と並んで注目を集めます。現代詩の祭典と食の祭典までありますから、国民文化祭はまさに文化の国体と呼ばれるに相応しい規模を誇ります。参加者は日々参加を目指して技術を磨いているので、会場で繰り広げられる発表や競演内容は圧巻です。

交流の場としても機能する大会ですから、参加者達はお互いを知って高め合ったり、新しい時代を作る切っ掛けとなります。歌や楽器の演奏だけでなく、演劇や民俗芸能全般に食事と、囲碁や将棋までカバーする懐の広い大会です。

文化祭に集まる観客数

文化活動に関係するものであれば、全てが国民文化祭の対象ですから、ありとあらゆる文化が含まれているのも頷けます。観客数は毎年100万人から200万人ほどで、開催地域や会場によっては70万人程度に留まりますが、それでも数字の大きさから規模をイメージすることができます。つまり観客だけでもそれだけ注目度が高く、全国からやってくる参加者の発表を楽しみにしていることが分かります。開催に掛けられる事業費は膨大ですから、経済的に大きくお金が動く大会ともいえます。